奈良岡整体

告知と哲学を記します

血液のレジスタンス

心臓から重力に反し、脳へ向かう血液は全体の15%といわれます。また、肺から吸収した酸素の20%が脳へと向かいます。これが多いのか、少ないのか?ひとついえる事は、脳という組織が高出力であると考えられます。

 

重力に抗い、血液をハイプレッシャーで押し出す心臓に対し、血液が流れる動脈の道筋はあまりにも険しいと感じます。まず最初のバリアは胴体から、首へと接続される部分です。ここは胸郭出口症候群に代表されるストレスエリアといえます。整体・ヒーリングをしていると、まるで空気のような見えざる手に首を絞められているのでは?と思うほどギュッと締まっている方も少なくない。鎖骨は肩甲骨とつがいの関係ともいえ、肩甲骨の運動不足は鎖骨にも影響する。また、甲状腺が腫れてしまったり、腕のねじれ、不良姿勢等でC7とT1は不調和の好発部位でもあります。また心的にも自己表現や意志を押し殺し、他人や社会通念に共感ばかりすると、この領域のバリアはどんどん強固になります。

 

さらに、頸動脈はまだしも、椎骨動脈は頚椎の横突起の中を貫いて、首の付け根をほぼS字にカーブし、環椎あたりから硬膜を貫いて、大後頭孔から脳内に入り込みます。その後、ウィリス動脈というロータリー交差点を抜け、脳の重要なエリアへと血液を届けますので大変重要な血管と考えられます。環椎、後頭骨は、全身の歪みを濃縮したような部位でもあり、非常に厄介なルートといえます。これは四足歩行に適応したシステムが、まだ二足方向にアップデートされていないような状況にも見てとれます。

 

頭蓋はただでさえ歪みやすいエリアです。視力や聴力にも多大な影響があります。しかし気圧や居住地域が変わればわかりやすく変動します。不良姿勢や噛み合わせなどの影響は察しがつくでしょう。また、深い悲しみ、大きな怒り、矛盾を抱え続けたり、なども簡単に頭蓋を歪ませる要因です。頭蓋が歪めば背骨はそれに追随し歪みます。パーキンソン病アトピー性皮膚炎、アルツハイマーの初期など患者さんはもれなく

 

本当は、ブログでセルフケアみたいな方法を提供できたらいいんですけど、このエリアは安易な刺激が命取りになる事だってあると僕は考えています。

 

この後頭関節を正常なポジションに帰ってもらうのに必要なのは、テクニックではありません。これ断言できるよ!沢山の選択肢の中から、最も関係性の深い要素をいかにファイナルアンサーできるかという、いわゆるプロの目線があるのかどうかといえます。そして常に重力との関係性をも忘れてはいけません。ベッドの上で人の身体は成立するわけではなく、立位で歩行することが大前提です。この目線はいまだに必死で研磨しています。それが僕の意地であり、患者さんへの誠意であると考えますね。

 

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