矛盾が生み出す苦悩
矛盾というのは放っておくと、とんでもない事にります。矛盾を解消する方が楽に生きられると僕は思います。そうは言って世の中は矛盾してるじゃないか！と思われるかもしれませんが、社会とは意識の集合体なので、個々が矛盾を抱えているから、社会が矛盾しているんです。
まず、矛盾というのは、意味としては、ある一方では肯定し、同時に他方では否定する事を指します。また、主観的な矛盾と客観的な矛盾など様々な方向から矛盾は起こってしまいます。
でも、矛盾がもたらす弊害や苦悩は何でしょうか？様々な要因が考えられますが、前に進まず、いつまで経っても成熟しない事です。これは身体は成長するけど、精神的に成長せず、身体と精神の成熟度合いにそもそも矛盾を抱えてしまいます。大人なのにそんな事もわからないの？とか常に現実とのギャップを抱えてしまう事になります。
私たちの療術業界は全体的にこのような矛盾を抱えています。歴史や伝統がないだけに、脆弱なシステムが矛盾を生んでいるようにも思います。その最も大きな要因がお金（ビジネス）と本質との大きな隔たりだと思います。
お金を稼ごうとすると、お客様に健康をもたらそうとか、不調を改善しようという考えは弊害です。一回の背術で肩こりが治ってしまって、それ以降肩こりにならない状態を作れば、再来に繋がらず、男子が大好きな再来率９０％とかは達成されません。
しかし、私たちはあくまで健康や心の安らぎを説いているわけです。本質を知れば知るほど、お金やビジネスとは疎遠になってしまいます。これこそが今起きている最大の苦悩を生む種だと僕は考えています。
端的にいうと、治せて、技術や知識があり、精通した人ほど儲からないという現実が待っているのです。じゃ、値を釣り上げればいいじゃないか？と思いますが、一回のセッションで２万とかとる人も正直胡散臭いし、自信の空振りみたいな人だと僕は思います。小顔で１０万とかちょっとね・・・
ここで大切なのは自分自身が矛盾を持たない事が大切だというお話です。
お金を稼ぐために、ビジネスを成功させるために必要なのは、ある程度の安定した技術以上に、再来してもらうためのホスピタリティだと思いませんか？技術はそこそこでいいんですよ。再来率９０%！と謳うのは、技術がすごいんじゃなくて、ホスピタリティや説得力がるという事で、ビジネス的な要素が長けているという事です。それはそれですごい事だと思います。
でも、技術もある！治せる！って分野でも成果を手に入れたい！と思っちゃうから矛盾しちゃうんだよね。これは両立しません。どちらも間違いじゃないんだし、自分が何が一番大切なのかを自信を持ってやればいいんじゃないかな？お金が欲しい事だって立派な目的です。お金は信用だし、ありがとうの数だけ増えるって考えれば別に悪い事じゃない。
だからこそ、自分がお金儲けができるなら、本当に困っている患者さんは、技術があり、治せる先生にバトンタッチする、そういう業界の循環が整うといいなと僕は思います。
ヒーラー奈良岡元
