奈良岡整体

告知と哲学を記します

抜歯と腰痛

親知らずネタのセラピスト向け記事です。

 

親知らずを抜いて数時間すると、口の中の痛みや出血と共に、腰痛が続きました。僕は身体が痛む事はないように、日々、身体のバランスを自分と、自分ではできないところは妻に整体してもらって細やかに調整を行なっているため、このような腰痛は基本的には日常生活では起こりません。では一体何が原因だったのでしょうか?

 

僕の身体の見方は、徹底した見立てから始まります。人体には共通の基本形があります。その基本形から微妙に誤差が1〜2㎜くらい異なるのが身体の癖であり個性です。徹底した見立てとは、基本と各々の個性というか癖を考慮し、そこから不自然だったり、不調和な歪みや、ズレを探します。でも、殆どは細やかに日々見ていれば、あからさまな不調和があるので、簡単に見つけられます。

 

僕の場合は、左腸骨が閉じる状態(asisが中心に2〜3㎜通常より寄っている)でした。そのため、背骨が全体的に捻れ、腰痛でした。

 

この状態で、じゃ骨盤を調整しようとか、腰を揉んだりすると状況は悪化し、セラピストが手をかけた事で、負の連鎖の種を蒔きます。本当は必要なかった変化を、痛みという状態に見事に騙されています。

 

だからこそ、細やかに全身を観察し、見立てる必要があります。僕の場合、左上親知らずの抜歯の後だったので、頭蓋もくまなくチェックすると、上顎骨が不調和があり、不自然な捻転状態でした。なぜ、この不調和が起きたのかは、単純な話で、そこにあった歯がなくなったわけで、スペースができていますから、当然圧力が変化します。しかし、だからといって元に戻すことばかり考えるのもよくないです。これはもう親知らずがない環境に身体が慣れていくのを待つしかありませんので、痛みが出ないギリギリで、ほんの少しの変化に留めないと、身体の調和奪うことになります。

 

身体を視る事をすっとばして、腰痛いから腰を揉む、アプローチするという行為は、痛みを緩和するかもしれませんが、同時に人間の生命力や調整力を無視する行為でもあります。

 

人間が人間を侮り、無視する事を知らず知らずにセラピストが行なっているのなら、残念な事だし、この仕事が無駄になってしまうと思います。

 

そこの学びが必要なんです。

 

大切なのは方法じゃない。

プロとしての細かで確かな目です!

 

一人でも多くの方が気づくといいなと、思います。といいつつ僕も毎回どこに手を置いてら患者さんが傷つけないのかは、熟慮し、慎重にしています。

 

 

 

ヒーラー奈良岡元

https://www.naraokahajime.com